コミック
集英社
2004-04-02 00:00:00
191

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)

  • 集英社
  • 191頁

レビュー
  • これは面白い。大ヒット。

    「ヒカルの碁」の絵を担当していた作者のマンガだが、
    全編通して非常に丁寧で綺麗な絵と、
    素晴らしいシナリオで展開されるサスペンスがたまらない。
    飽きさせない展開ばかり。破綻もなし。

    「名前を書いたら相手が死ぬ」というシンプルなルールが
    ここまで深い物語として展開できるとは。
    全体的に文字だらけで他のジャンプコミックスの3倍ぐらい時間がかかるけど
    読み応えたっぷりで面白い。伏線の張り方もすごすぎる。

    黒のジャケットの1巻で始まり、
    白のジャケットの12巻で終わるとは見事。

    でも、第一部(日本編)で終わっておけば、という世間の感想はたしかにわかる。
    説明臭いながらも「なるほど、ほほぉ」と楽しめたのは大半が第一部だ。
    第1巻で、引き出しにノート隠蔽の仕掛けを作ってるあたりとか
    個人的には最高に燃える。

    第2部(海外編)に入ってからは
    「君にはどういう意味かわからないだろうけども
     これはちゃんと意図があってのことなんだぜフフフ」
    と言われているようで、長いフリを我慢して読んで
    あとでネタばらしを読む、という作業の繰り返しなのだ。

    特に、読者に見破られないように
    どんどんとトリックや仕込みが複雑になってきて
    どういう状況だったかをかなり記憶していないと、
    タネどころか何がすごいのかすら気づくのが難しくなってくる。

    そういう意味では第1部の、適度にわからないながらも
    すぐにタネ明かしされて納得できる心地よさはよかった。

    とはいえ、単純な発想に見えるノートのアイデアでよく作り込んだし、
    一気にファンを作ったのも確かだと思う。
    実際、この短期間で映画化までたどり着いたわけだし。
    思えば「HUNTER×HUNTER」が4冊出る間に全12巻を完結させている。
    ものすごいペースと緻密な絵を最後まで保ったプロ意識は素晴らしいと思う。

    最後のリュークは最高にカッコよかった。
    あの部分だけは最初から決めてた気がするなぁ。

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